育成の記録 松添編(14)
『オペさんへの道(1)』
いつも僕の土木ブログを読んでくださり、ありがとうございます。赤木組の松添です。
今回から「オペさんへの道」と題して、僕の重機操縦の経験や試行錯誤を不定期でご紹介していきます。成長していく姿を見守ってもらえたら嬉しいです。
初回は、8月にさせてもらったオペ作業を中心にお届けします。
ダンプへの積込み(草刈り編)
草刈りの現場では、刈った草を集めてつかみ、ダンプに積むのがオペさんの主な作業です。
刈った草は基本的に軽く、かさばるので、積込みのコツはしっかりと詰めること。積載量の上限を守りながら、荷台のスペースをどれだけうまく使えるかがポイントになります。


ここで教えてもらった引出し技は、「軽い草を奥へ奥へと押し込み、できるだけたくさん載せられるようにすること」です。
軽い草は押し込めるのですが、水を含んだままの草は別物。重機で押しても小さくならないため、できるだけ乾いてから載せるようにします。

目標は、ダンプの運搬回数を減らすこと。そして、1回の積込み動作で、できるだけ多くの草を積むことです。
エクステンションアーム(石積み編)
エクステンションアームとは、重機のアーム部分に延長用のアームを付けることを言います。
この現場は、自然の猛威によって崩れた石壁の修復工事でした。道幅が狭く、重機を作業場所まで入れることができないため、エクステンションアームで石を運ぶことになり、その操縦をさせていただきました。延長したのは1mだったのですが、全く勝手が違います。
作業半径が変わるので、普段届かない所に届きます。要は、いつもの感覚では当たらないと思っていた所にも当たってしまうということです。操縦の緊張はマックス状態。そこに今度は、旋回した時のアームの先端の動きも、思った以上に速く感じるんです。その分、運んでいる石もいつも以上に揺れようとするので、この揺れを止めなければなりません。
しばしば職人の先輩から「大きな声」が飛びながらも、何とかやり遂げることができました。
ちなみに、赤木組のオペさんの場合は、本当にアームが伸びただけのように、いつもと全く変わらない様子で操縦します。あまりにも自然なので、こちらも違いに気づかないほど。「元々こうだった?」と思うくらいです。
なんであんなことができるのか、専務に聞いてみたところ、「あの人たちは、頭の中にきっと方眼紙みたいな正確な目盛りが見えているんだと思う。だから、縦、横、まっすぐがいつも完璧なんだと思う」と教えてくれました。
排土板としゃくを使った整地
この作業は、地面を平たく整える作業です。まずは、しゃくを使って土を集め、まんべんなく広げます。最後に、しゃくと排土板の両方を使って平たくしていきます。
この作業も難しい所がたくさんあるのですが、今回はその中から2つ紹介させてもらいます。
ひとつ目は、しゃくを使って土をすくう所です。どの角度で、どのくらいの力加減ですくう(削る)かによって、思い通りになるかどうかが変わってきます。
土の硬さによってもしゃくの入り方が違いますし、削りすぎれば土を戻さないといけないし、少なすぎればもう一度削らないといけません。この匙加減が難しいんです。
ふたつ目は、高さを合わせることです。ここが高い、低いというのは分かるようになったのですが、その高さを合わせるのは、ものすごく難しいです。
排土板を使って高さを揃えていくのですが、仕上げたい地面に対して、排土板を平行に保つ必要があります。その微調整は、しびれる難易度です。
1mm単位で分かるオペさんは、一体どんな感覚なんだろうか。今の僕には分かりません。
ちなみに、赤木組のオペさんの場合は、みるみるうちに整地されていきます。まるで手ですくって広げているかのように、自由自在に、まんべんなく土が広がっていきます。そして、重機が進むにつれて、高さもピッタリに揃っていきます。魔法のようです。
今回は以上です。
最後に、専務と話した内容をご紹介します。
「最近のUFOキャッチャーやった?」
「昔に比べて動きが精巧になっているから、重機に乗っている自分らにはやりやすくなっとるよ」
専務……UFOキャッチャーするんですね。
詳しく聞いてみると、ちょっとした揺れの抑え方やアームの動きなど、バックホーの操作に通じるところがあって面白いそうです。僕も今度挑戦してみます。
土木の仕事はとにかく奥が深く、やればやるほど、知れば知るほど面白いと感じる毎日です。
高い目標を見せてくれる先輩方の背中を追いかけながら、成長していきたいと思います。
上司アドバイス
どんどん成長していると思います。見ていて思うのは松添君自身が、自ら成長を実感している所です。
ここから更に面白くなるし、面白がって夢中になってやってほしいと思います。土木は奥が深いです。どっぷりはまっていきましょう。
