育成の記録vol.12
入社して4カ月が経ちました
先日、専務とこんな話をしました。土木の現場は“算数”と“物理”で構成されている。「ん?」と思われたかもしれませんが、もう少し説明すると、こういう事です。例えば、法面や勾配を出す場合は三角比(サイン、コサイン、タンジェント)を使います。作業中に大雨の降った現場は、どれくらいの雨量になれば山の土が下に傾れてくるか?などは物理の方式で計算を行い予測を立てます。
このように、私たちの仕事は、常に「かもしれない」を前提をしながら、そこに必要になる数字を計算して出します。実際に入社後、そうした場面もたくさん経験しました。
河道掘削
12月に入っての最初の仕事は、工事の前に、余分な土を掘りだし、それを運搬する事を行いました。こうした初めて行う土木作業は、特に挑戦&成長の宝庫です。バックホゥで掘削し、土を往復45分かけて運搬する中にも、工夫するポイントがいくつもあります。私が取組んだ(職人さんに指導をしていただいた事も含めて)事は下記です。
行動目標
正確な状況把握・判断を意識する
取り組んだ事
- ダンプの走る順番
- ダンプに乗せる土の量
- 土を降ろす際の工程を減らす
- 荷台に土を残さない
職人さんの正確な感覚
翌朝の話なのですが、職人の先輩たちと話をしていると「昨日積んだ土がちょっと多かった」と言っておられたので、「何でわかるんですか?」と聞くと、「運転している感覚で分かる、遠心力のかかり方が違った。」そう教えてくれました。それから私に、土をダンプから降ろす際のコツも慣性の法則を使って指導してくれました。早速、やってみると上手くいき、理論で理解する事の大切を学びました。
土木工事のこだわり
工事で出た残土は、正式には建設発生土と言います。これは基本的に産業廃棄物には当たらない場合が多いのですが、赤木組では2つの目的で専門の会社に処分を依頼しています。1つは残土を再利用するために。もう一つは社会問題にもなっている現場に残された盛り土をなくすことです。全国の様々な場所で、この盛り土が土砂崩れの原因となったりしています。赤木組では、こうした事を無くしていくためにも徹底して残土は専門の会社に依頼し適切な処理を行ってもらっています。