育成の記録 松添編(7)
『排水構造物ができるまで』
こんにちは。松添です。今回は、土木のロマンともいえる何もないところに構造物ができるまでをご紹介したいと思います。
テーマは
『排水構造物ができるまで』 です。


ここに排水構造物を設置していきます。
土木の魅力を、できるだけ分かりやすくお伝えできるよう頑張りますので、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
測る
工事は、図面に沿って行います。
まずは、排水構造物の位置や高さを、現地に正確に写す作業から始まります。
正直に言うと、最初は図面を見ても「何が書いてあるのか全く分からない」状態でした。
ですが昨年から、専務との面談の中で「図面を見る習慣をつくる」 という話があり、日報を書いたあとに図面を見て、次の日の現場をイメージすることを続けています。
今回の工事では、僕が現場で数値を出す場面が増えました。
現場では当然、先輩職人たちに「はよせい(早くして)」と急かされます。
それでも、事前に図面を見てシミュレーションしていたおかげで、焦らず、落ち着いて、丁寧に作業を進めることができました。改めて、習慣の大切さを感じた瞬間でした。
ますの枠を据える
ここで据えるのは、集水桝です。集水桝は、雨水などの水を集め、その後に流していくための入口の役割を持っています。ここでも、数値を出していきます。
高さ、位置、向きを決め、道路や地盤と自然につながるように調整していきます。
ここからは、いわゆる土木の王道作業が始まります。





丁張、掘削、型枠、打設、そして埋め戻しです。丁張で完成図を3Dのようにイメージし、桝を据えるための掘削を行います。
この工程は、経験の差がはっきり出ると感じました。高さを揃えるため、最後は人の力で、ジョレンを使って均していきます。先輩職人は、ミリ単位の違いを信じられないスピードで、正確に合わせていきます。
今回は、型枠・打設・埋め戻しの詳しい紹介は省きますが、僕は数値を出す作業と並行して、ダンプで砕石を積んで、運んで、降ろす作業を繰り返しました。
以前もお伝えしましたが、ダンプの運転は、今の僕の目標のひとつです。
写真はありませんが、だいぶきれいに積めるようになったと思っています。
……が、先輩から「もっときれいにいけるじゃろう(笑)」
と言われてしまいました。

重圧管を据える準備ができました。
重圧管を据える
次の工程は、集まった水を排水していくための、水の通り道をつくる作業です。
ここで使用するのが、重圧管です。名前の通り、とても重い管です。
なぜこれほど重いのか。
それは、水を流す部分が地面の下にあり、その上を車が通り、多くの重さ(重圧)がかかるからです。


少しでも動いてはいけないし、当然、傷んでもいけません。
だからこそ、この迫力のある重さなんだと感じました。
集水桝と同じように、ここでも図面通りに丁張・掘削・型枠・打設を行い、準備を整えます。
その上で、これ以上ないくらいピッタリの位置に、重圧管を据えていきます。
ここでも、僕は数値を出す作業を担当しました。
お察しの方もおられると思いますが、ほんの少しの勾配ミスで、水は流れなくなります。
水の流れをつくるこの工程は、見た目以上にとても重要な役割を持っていると感じました。

重圧管が据えられました。
暗渠を入れる
ここで、また土木のロマンを感じる工程が出てきます。
専務がよく、「土木は、自然と向き合う仕事」と教えてくれますが、この暗渠を入れる作業は、まさにその言葉通りだと思いました。
暗渠とは、地面の中にある水を集めて、外へ逃がす仕組みをつくることです。


地表は乾いているように見えても、雨が降ったあとの地面の中には、目に見えない水がたまっています。
これを放置してしまうと、地盤が緩み、それだけでなく、構造物を動かす原因にもなります。
自然は、本当に強いです。
暗渠を入れる作業は、大きく分けると暗渠管・砕石・フィルター材を地中に設置し、埋めていく工程になります。
完成すると見えなくなりますが、この暗渠があることで、地盤や構造物が長く守られていると感じました。
埋め戻す
少し淋しくなる工程、それが埋め戻しです。掘った土を戻し、締め固めていきます。
終盤の工程ということもあり、より緊張感を持って、慎重に、丁寧に作業を行います。
でも……
こんなにキレイにつくった構造物なのに、毎回、そう思わずにはいられません。
「専務、見えなくなるのって、もったいなくないですか?」
以前、そんなことを聞いたことがあります。すると専務は、こう話してくれました。
「見えないところに、自分たちがつくったものがあって、それが人の生活を支えている。
たとえば道路の下に構造物をつくったときは、その上を通るたびに、誇りに思うんじゃ。」
……カッコいい。土木のロマンだと感じました。
メチをして完成
いよいよ、最後の工程です。ここは完成後に見える部分になります。
だからこそ、思いを込めて、キレイに仕上げていきます。
よく「赤木組は仕上がりがキレイだね」と言っていただくことがあります。
僕も、そう思います。(笑)
まとめ
入社して、もうすぐ1年になります。
今回の現場では、自分の成長を感じる場面がたくさんありました。そして、任せてもらえることも増えてきました。そのひとつが、材料検収の写真撮影です。
図面を見て、工事のイメージができているからこそ、「これは、きっとここで、これくらい使う材料だな」と考えながら撮影し、報告を行いました。
新しいことと、経験したことの割合は、少しずつ「経験」の方が増えてきました。それでも、同じ作業でも、細かな工夫ひとつで、まだまだ奥が深く、面白いと感じることがたくさんあります。
目標シートに掲げた目標を意識しながら、これからも頑張っていきます。
応援してもらえると嬉しいです。
上司アドバイス
いつも積極的に聞いてくれますね。その内容を聞いていて思うのは、
先を読んで、次の段取りを考えながら作業しているなということです。
それは、とても良いことだと思います。
全体を通して見ても、現場の流れがスムーズで、安心して任せられる場面が増えてきました。そろそろ、土木のディープなところに入っていきましょう。
ここから、ますます面白くなりますよ。

お知らせ
2025.12.26 12/27(土)~1/4(日)まで冬期休暇をいただきます。