育成の記録Vol.19
『デビュー』
昨年8月に入社し、目標の一つとしていた“現場の段取りを一通り自分で行う”。これを行う日がついに来ました。
工事名は『垂谷川補修工事』
写真の石垣のボコっと穴が空いているように見える、石垣が崩れてしまっているところに対してコンクリートで埋め、補修するという工事です。今まで新人育成フローにそって専務から指導をいただいた内容にそって段取りを進めます。
大まかな段取り
新人育成マニュアルより
- 図面と実際の場所を見て現場の進入口を決める
- 使用するバックホウを決める
- 進入路と工事の仮説を立てる
専務がいつも行っておられる事を思い出しながら、図面を見ながら工事のイメージを具体的にさせていきます。自分の考えを専務にプレゼンする気持ちで聞いてもらうのですが、このとき専務が評価してくると、とても嬉しいのです。
丁張を行う
写真の手前で見えているのが図面です。これに基いて測量を行っていき、完成イメージを共有するための丁張をしていきます。この段階で、図面の内容と完成イメージは自分の中でしっかりとイメージ出来ました。
事前の段取り
土木の現場では、時間のムダ、特に「待つ」時間をつくらないよう施工管理の重要な役割として常に先々の段取りをしておくことが大事です。役所の方へのアポを事前に事前に取れるよう、段取りを意識して行っていきました。
型枠を組む
次に型枠を組んでいきます。今回の現場はコンクリートを打つ範囲も広くない事もあり、職人さんが圧倒的なスピードで型枠を完成してくれました。
完成です
図面通りにしっかりと補修をする事ができました。今までは職人さんの技術に圧倒され、素直にカッコいいと思っていましたが、今回自分が段取りをすることになり、こんなに心強い方々だという事を実感しました。専務がよく私に職人を信頼していると仰っておられるのですが、その意味が理解できたと同時に、これが赤木組の強みなんだと改めて感じる事が出来ました。
土木工事の見えない部分
この写真、川の上にブルーシートがあり、その上に砂利を積んているのですが何をしているか分かりますか?この仕事をするまで、土木工事がこんなにも丁寧な段取り、配慮で行っている事など全く知る事がなかったのですが、これは、工事によって水が汚れないよう、土木用語で「汚濁防止」の作業の様子です。工事によって汚れてしまった水を、ろ過させて川に流しています。
TVなどで水をキレイにするためにペットボトルに砂利や小石を入れて泥を取って水をキレイにしているを見た事はないでしょうか?あれと同じ原理です。土木工事には、完成時には決して見えない、こうした様々な配慮が随所にあります。余談ではありましたが、是非知ってもらいたいと思いご紹介させていただきました。
まとめ
今まで現場作業をさせていただく事が中心で、そこで土木工事の工程や色んな技術を学んできました。この経験があったから、工事のイメージを具体的にする事が出来ました。施工管理士を目指していく最初の過程で現場を経験させてくださった専務に感謝しています。
また工事には完了報告の提出があり、そこには膨大な資料を作成しなければなりません。私は現在、その真っ只中におり、改めてこれをお一人でされていた専務に驚いております。専務のような施工管理になるイメージはまだ持てずにいますが、赤木組で日々の中で自分が成長している実感はあります。
最後になりましたが、現場で作業をしてくださった職人さんたち。そばで段取りを指導してくださった専務。そして役所の担当者さん方。大変お世話になり、ありがとうございました。これからも成長できるよう努力いたします。